正倉の美

昨日、某会社設立60周年記念のイベントに行って来ました。

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10時までに入場すると、モーニングプレゼント(扇子)を頂ける
とのコトでしたので、10時5分前に会場入り。

"美裳会" という展示即売会は毎年開催されるらしいのですが
今年は60周年ということで、リキが入っていると事前から聞かされていまして
「レアな着物や帯が見られますよ~。」 と言われましたが
「買いませんからね~。」と事前に言っておきました。

会場はツインメッセ静岡内のレセプションホール。広いスペースでしたので
きものと帯の数はものすごかったです。
織元の方や作家さんも多数いらっしゃいまして、むむむ!なカンジ。(笑)
ワタクシが会場に入った時には、平日の午前中ということもあってか
年配のお客様が多かったようで、中でも若いワタクシが目立ったのか?
要所要所で先生に捕まりお声を掛けて頂き、いろんなお話を伺いました。

中でも、ワタクシがヒトメボレしてしまったのがコチラの帯。
西陣織工業組合 証紙番号(*) 29と言う老舗 西陣まいづる の袋帯でございます。
いろいろな帯がずらりと展示されている中でもピカイチでございまして
他のどんなステキな帯を見せて頂いても、心揺らぐことナシ。(買えないのに。)
説明をして下さった先生にも 「こういうのがお好きでしょ?」とズバリ言われ、たはは.....。

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ワタクシも今までいろいろな生地を見てきて、コレはあのお客様が好きそう、似合いそう!
と思うことは多々ございますが、初めてお会いした方にソレを言い当てられビビりました。
そんな思いが見透かされたかのように、「伊達に長いこと帯屋やってまへん。」
と言われ、またまた たはは~。

そうとなれば、もうプッシュプッシュの押され捲り。
とても特殊な織り方だそうで、丁寧に織り方を教えて下さったあと
ワタクシの担当のスタッフ2人に、お太鼓状にした帯を両側から持たせて、
50~60cmごとにいろいろな色に染められた反物をスルスルと下に降ろすのザンス。

「こんな色にも合います。」と黒、紫、茶色、グレー、モスグリーン..........と。
「ま、こんな色のきものは着ないとは思いますが。」と言いながら次に合わせたのは
パステル系の色数色。
「すごい~!この反物はデモンストレーション用ですか?」と思わず言っちゃいましたが
ソレはアッサリとスルーされちゃいました。(笑)

それにしても、ワタクシが持っているすべてのきものに合いそうで
うひょー。欲っし-------っ! と思った時に、値札がチラリ。
見る前から買えるわきゃないさ!と思っていましたが値段を見て、こりゃダメだー。 
でも、もっと高いと思っていたので、流石60周年記念イベントだー。ってカンジ。

そんなコトを思っていたら、「どうですか?頑張ってみてください。」と言われ
「いやー。欲しいのは山々ですが、、、今お値段を拝見しちゃいました。」と言うと
「えぇっ?もう見たんか?早いなー。」と笑いながらも あれこれと大プッシュは続く。
「コレは秋の新作で、店頭に並んだら1.5倍以上の値段ですよ。」と言われ
えぇ、えぇ!そうでしょうよ!それにしたって無理なものは無理さ!

しかし、、、その場の雰囲気に飲まれ、一瞬ナントカなるかも? と思いましたが
すぐに、まさか!なるワケないじゃーん!と冷静なワタクシが現れまして、
「今ちょっと夢の世界を彷徨っていましたが、現実に戻ったら無理とわかりました!」
と言いますと、「夢心地のまま買ったらエエのですよ。」 とな。 ナンダトォ~?

結局、「ここはまだ入り口ですから、奥の方も良く見て考えたらよろしいですよ。」
と言って、その帯を箱に入れて担当のスタッフに持たせたのでした。


で、このお召を着せられてまして、この帯ですわよ。
お召自体は、それほど好みではなかったのですが、とても軽くてビックラ。

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↑眩暈を起こして倒れそうになっているワケではございませぬー。
撮影した子がヘッポコなだけです。
このきものの織元さんが、ササっと近づいてきまして
「いやー、よく似合いはりますなぁー。」 トカナントカ言われましたが
とても買えるような価格ではございませんー。さらりと脱がせて頂きました。

コチラは、なんという織元さんだったか?
47歳の若い先生の作品で、直々に「コレを着てみて下さい。」と言われまして
「●●さん、先生から直々なんてスゴイですー。」と言われたのですが
その先生がリーゼントヘアにヒゲ。雰囲気がshowさんにソックリで.......。
いや~、似てるー。 と、しばし凝視してしまいました。

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コレはかなりカッチョ良かったです。
この先生の作品の特徴は、極細の糸を使用しているというコト。
実際に使っている糸を見せて頂きましたが、髪の毛のように細かったです。
なので、ビックラするほどの軽さなのザンス。 でもお値段は目玉が飛び出る、、、
と言うか、、、 「なんか鼻血も出ないって感じですー。」
と言ったら爆笑され「だったら、特別にコレをみせてあげる。」 
と、どこからか箱に入った反物を持って来まして、巻き巻きされたのがコチラのお召。

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画像ではわかりませんが、3枚の花びらのところに銀糸が織りこまれていて
角度によってお上品にキラっとします。
花びらの配置の密度が左右で違うのが、なんともイイカンジ。
コチラも極細の糸で織ったものなので、驚くべき軽さなのザンスー。

色も柄も直球ど真ん中!
しかも、お召は一枚も持っていないので ぜひとも欲しー!
と思っていたら先生がやって来て、「似合うなー。思った通りバッチリや!」
ときたもんだー。 2人の担当スタッフも、
「さっきの2枚は、着ている姿を想像できなかったけど、コレは想像できます。」
などと言いまして。

う~~む、、、しかし.......。
コレはいったいおいくら万円なのか? 欲しいって言ったってね~。
と思いながら反物をバサっと引っ張ったら、下の方に値札が。
「あ、値札が付いていましたよー。」と言ってスタッフと確認して
「あぁーやっぱり~。」と言ったのですが、よくよく見たらゼロが1つ少ない。
ワタクシはモチロン、スタッフまでもが 「えぇ~~~っ?」と驚愕。

いやー、もう心がグラグラに揺れました。
決して安くはありませんが、なんとかなりそうな金額でしたから。
当然スタッフは電卓を叩き始めまして、「36回払いですと、、、。」
ナンテな話になり、もう買うコトに決めたような雰囲気になっていまして
「あとはお支払方法ですね。」 と畳み込みに入って来ました。

で、我に返りました。 このお店では買わないと決めたのだったと!
彼らにしてみれば、あと少しで落ちる!と思ったのでしょうねー。
マニュアルにありそうな、そんな時には、こんなクロージングトークを!
ってカンジの説得に掛かってきました。

もうすっかり白けてしまったワタクシは、「無理ですから。買えませんから。」
の一点張り。それでもあれこれとクロージングトークを続けられ
終いには昨日初めて会った、○宿店の店長とやらが 「買って下さい!」
と土下座ですわ。 

「それじゃ、綿絽の時と同じじゃないですかー。」とワタクシ。
ナンノコトやら......??? ってなふたりのスタッフ。
「散々説得されて買った綿絽のお仕立てにミスがあって、それを連絡したら
店長に 当店でお仕立て頂いたきものでしょうか?と言われてがっかりしました。」
と言うと、それは申し訳なかったとお詫びしながらも、ソレとコレとは.....。
と言った雰囲気だったので、「この反物は欲しいけど、綿絽の件で懲り懲りです。」
とハッキリ申し上げましたところ、「でもせっかくの出会いですから。」と説得は続きます。

しかし、すでに何を言われても買う気はナッシング!
綿絽の件は、ワタクシがそれほど怒っていないとでも思っていたのか?
はたまた、キチンとお仕立てし直すのだからいいじゃないの?
とでも思っているのかわかりませんが、どれほどのミスだったのかと言うコトを
わからせてあげようと思いまして、「残念ですけど、買えません。」と言って
反物を解いて頂きました。

その後、その反物を巻き直しているところを見ていたのですが
あちこちクリップで留めていたのに、なにも跡が付いていないのです。
襟やお端折りを作った部分の折り皺もナイのです。
それを見て、ますます欲しい気持ちは高まったのですが
この人たちからは、もう買うコトはあるまい!と心に決めていたので仕方ナシ。

この一件で、事の重大さを実感して頂ければ良いのですけど.....。
どうなのでしょうねー? 若い人たちのコトはよくわかりません。

そんなワケで欲しいものがありながら、お土産だけ頂いて帰って来たのですが
滅多に見られそうもない、スバラシイーきものや帯をワンサカ見て触って
作家さんの貴重なお話を聞くことも出来て、とても有意義なイベント参加でした!

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* 西陣織工業組合 証紙番号

西陣の帯には西陣織工業組合が発行する
メガネ型証紙が必ず貼付されています。
この証紙に生産者番号、帯地の種類、繊維の組成などを表示。
生産者の責任を明確にするとともに
西陣のデザインと技が作りあげた西陣製品であることを証明しています。



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コチラに証紙番号を入力すると組合員が検索出来ます。
楽●ショップで激安にて販売されているものにも、証紙が貼付されているコトも多く
検索すると、すでに組合を脱退されている組合員のものも......。(^^;

逆に番号が2桁の老舗のものもあったりして、ほえぇぇ~!ビックラするコトも。
さらに今日、検索してヒットしてしまったのがコチラ
トホホなくらい、ものすごい割引率でございます。 

西陣まいづる、展示施設・実演見学が出来るそうです。コチラ
ぜひとも見学してみたいものザンス。
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2 Comments

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知子  

こんばんは~。
いろいろ格好いい着物姿見せて頂いてありがとうございます!

お召、着やすいですよね。手に持った時感じる重さの割には、着てみると軽やかなんですよね・・・柔らかものの方が、重量感を感じるのは私だけでしょうか?

問題の似非呉服屋関連のイベントだったんですか・・・。
「お金を払えば何でもして良い」と言う考えは人間性を疑いますが、「弁償すればOK」っていう考え方も、それと同じくらい救いようがないですね。
弁償をする前の段階において、既に信用を失っているのですから。

それはそれとして、お召ラブな私としましては、紺地に花びら柄の反物、欲しいですね~。
年齢を問わない色とデザイン、着ていく範囲もかなり広いでしょう。帯次第で雰囲気ががらっと変わるでしょうね~。
お召って、ラメ入りでも変にギラギラしなくって、ちょうどいいアクセントになるし、華やか過ぎず、上品な渋さがあって好きです。


2008/07/27 (Sun) 01:03 | EDIT | REPLY |   

no_iron  

お好きでしょ?

たぶん、知子さんのお好きなものじゃないかと思いました。

お召、着やすいですよねぇ。
ワタクシが持っているやわらかものよりも断然軽かったです。

>問題の似非呉服屋関連のイベントだったんですか・・・。

や○とさんは老舗呉服屋でしょうけれど.....。
若者向けの「○でしこ」はきものショップってカンジですねぇ。
きものを若い子たちにも着てもらいたいという姿勢は素晴らしいと思いますが。

>紺地に花びら柄の反物、欲しいですね~。

でしょ~。
コレ、本当に軽いのですよ。
どんな織り方になっているのですか?と思わず聞いてしまったのですが
裏側はベージュっぽい色になっていて、コレが裏ですか~?ってカンジで、
単衣で仕立ててもよさそうな反物でした。
もちろん、仕立てるなら袷にしますけど!

画像よりももっと黒に近い濃紺で、細かいよろけ縞になっているのですよー。
知子さんがご覧になっても、きっと欲しいと思うはずですー。
ワタクシも今でも欲しいと思っていますが、、、
同じ価格かそれ以下で、別ルートで手に入れる方法はないのかしら?
先生にお名刺を頂いておけば良かったでしょうか?(笑)

>帯次第で雰囲気ががらっと変わるでしょうね~。

去年や○とのファミリーセールで買った袋帯に、ピッタリなんですよー。
http://tsubu.blog6.fc2.com/blog-entry-2000.html
スタッフの女の子もそう言ってプッシュしてました。

2008/07/27 (Sun) 13:01 | EDIT | REPLY |   

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